55周年の大特集!

『ウルトラセブン』印象的な侵略作戦トップ10

 

地球に訪れた恒点観測員340号は、我々地球人以上に地球を愛し、地球人としてモロボシ・ダンという名を借りて、宇宙と地球の狭間に悩みつつも、ウルトラ警備隊7番目の戦士・ウルトラセブンと名付けられながら、今でも平和のために戦い続けてくれています。
2022年、「ウルトラシリーズの代表作」「日本特撮SFの最高峰」と呼ばれる名作『ウルトラセブン』は55周年を迎えました。円谷プロダクションも、1967年に姿を見せたこのヒーローを盛り上げています。そんなヒーローが戦ったのは、地球を我が物にしようとする侵略者です。本項では、侵略者が行ってきた作戦の中でも特に印象が強いものを独断と偏見で紹介したいと思います。

 

10 ペガ星人『必殺の0.1秒』

青いふわふわした体が特徴の「催眠宇宙人」。地球人を操って侵略作戦を行ったのですが……実はペガ星は大気が薄い星で、彼は地球の気圧では生きられないのです! 『ウルトラマンダイナ』での火星みたいに、大気改造まで考えていたのだろうか……?

 

9 ペダン星人『ウルトラ警備隊西へ』

観測ロケットを侵略兵器と勘違いしたことから、ペダン星人は宇宙ロボット・キングジョーを携えて地球を攻撃してきました。そこは地球人にも落ち度はあったのですが、ダンからの説得を裏切り、そのまま侵略しちゃおうと攻撃を開始しました。何と卑劣な奴だ!

 

8 シャドー星人『明日を捜せ』

目や鼻が凹んでいる顔は、デザインを担当した成田亨さんもお気に入りだったという宇宙人です。放射線を使った望遠鏡を使わないと地球人では視認できない手堅さを誇る彼らですが、その侵略作戦以上に、それを見破った占い師のヤスイの活躍が印象的でした。未来まで見られれば、たとえガブラという怪獣を連れてきてもどうしようもないのです。

 

7 マゼラン星人『盗まれたウルトラ・アイ』

「セブン」に合わせて、屈指の名作をここでピックアップ! マゼラン星人の侵略作戦は、先兵としてマヤという女性を送り込み、ウルトラセブンに変身するための眼鏡・ウルトラアイをダンから盗ませることから始まります。しかし、スナックに潜伏していたマヤの救援要請は、マゼラン星からは無視されていて……宇宙人たちの地球侵略の裏で描かれた下っ端の悲劇は、今見直しても胸を打ちます。

 

6 ダリー『悪魔の住む花』

「でっかい宇宙怪獣が送り込まれる」のではなく、「とても小さな怪獣が人間の身体に侵入する」という、逆転の発想が恐ろしい! ちなみに、ダリーに侵入された少女を演じていたのは、当時まだ中学生だった松坂慶子さんです。

 

5 バンダ星人『勇気ある戦い』

クレイジーゴンというロボットを使って地球の車を盗んでいったこの宇宙人。彼らの侵略目的は、バンダ星の資源を使い果たしてしまったことによる鉄資源の補給でした。もしかしたら、我々地球人も同じようなことをしてしまう日が来るかも……。

 

4 ガッツ星人『セブン暗殺計画』

「負けたことがない」と豪語する超自信家宇宙人です。実際、『ウルトラセブン』本編で、セブンの光線では最強の威力を誇るワイドショットを破ったのはガッツ星人だけであり、十字架に閉じ込められたセブンの姿は当時の視聴者に大きな衝撃を与えました。

 

番外編 地球人『超兵器R1号』『ノンマルトの使者』

ここまでは宇宙人の話をしてきましたが、番外編としてぜひとも紹介したい屈指の人気作も紹介しましょう。その侵略の加害者は……何と地球人です!
生物はいないと判断されたギエロン星に、地球防衛軍はR1号を撃ち込みます。その威力で惑星を破壊できたことに歓喜する地球防衛軍ですが、生物がいないというのは大きな間違い―R1号の力で狂暴化したギエロン星獣が地球を襲撃しました。我々が科学を正しく使わなければ、「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」となりかねないのです。
実際、人類は過去にノンマルトと言われる人類を海底に追いやり、そのことをすっかり忘れて海底開発も行っているという疑惑があります。セブンの出身地であるM78星雲では「地球人」を「ノンマルト」と呼ぶそうですが、真実は一体……。

 

3 ペガッサ星人『ダーク・ゾーン』

正確に言えばペガッサ星人は侵略者ではなく、自分たちの移住地であるペガッサシティが地球に衝突してしまうことを避けようとしていました。「地球の軌道を変える」科学力はないクセに「ペガッサシティを吹き飛ばす」攻撃力はあるあたり、地球人の成長は情けない方向に進んでいると言えるかも……。

 

2 メトロン星人『狙われた街』

これまた知名度の高い宇宙人です。分煙が進んだ現代から見ると、タバコに宇宙ケシを仕込み、人を狂暴化させて信頼関係を失わせるメトロン星人の作戦は、本当の意味で「現代はお互いを信頼していない」というナレーションを考えることができる……かも。

 

1 ゴース星人『史上最大の侵略』

栄えある第一位に選ばせていただいたのは……感動の最終回を飾った宇宙人・ゴース星人! ウルトラ警備隊のアマギ隊員を捕らえ、各国首都に撃ち込むためのミサイルや、双頭怪獣パンドンを用意して大侵略に臨んできたこの宇宙人―流石、本当に史上最大の侵略ですね。しかし、長い戦いでダンことウルトラセブンの身体は限界を迎えていました。満身創痍の中で戦うダンが下した決断とは……!

 

ウルトラセブンが戦った侵略者たちには、このように色々な事情や思想が絡んでいました。55年前に描かれた侵略宇宙人の姿から、まだ途絶えてはいない明るい未来を想像することが出来るのではないでしょうか。

 
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